壊さず「覗く」― 現代エジプト考古学の道具箱

Written by 大城 道則 | Apr 18, 2026, 12:00:00 AM

「掘る」よりも「測る・覗く」ことが、いまの遺跡調査の主流です。取り返しがつかない破壊を避けつつ、遺構の内部や地下の情報を得るための非破壊調査技術は、この20年で急速に進化しました。

地下レーダー(GPR)

地表からマイクロ波を発し、地下の反射を可視化する装置。数メートル以内の埋没構造物の把握に有効で、メイドゥムでも「墓の影」の発見に貢献しました。

3次元レーザースキャナ

ミリ単位で形状を記録し、ピラミッドやマスタバの現状を「デジタルツイン」として保存します。将来的な保存修復・研究の基準データになります。

ミューオン透視

宇宙線由来のミューオンがピラミッド内部を通過する量から、未知の空洞を検出する技術。クフ王のピラミッドで大空間が確認されたのは記憶に新しいところです。