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おおしろ教授の世界古代遺跡探訪⑤テネリフェ島のピラミッド

大城 道則

今回はちょっと意外な場所のピラミッドの話です。舞台はスペイン領カナリア諸島のテネリフェ島。地理的にはモロッコの沖、北アフリカの西の端に浮かぶ島で、ヨーロッパの人々が長期休暇を過ごしにやってくるリゾート地として知られています。スペイン最高峰のテイデ山(世界遺産)がそびえ、山と海がそろった美しい島です。

リゾートの島に立つ階段ピラミッド

この島に、階段状に石を積んだピラミッドが何基もまとまって残っています。高さは4〜5メートルほどと小ぶりですが、緑の中に整然と築かれた姿はなかなかの雰囲気で、どこか中南米のピラミッドを思わせます。ただ、いつ誰が何のために築いたのかは、じつはよく分かっていません。本格的な調査は数十年前に一度行われたきりで、その後はほとんど手つかずというのが現状です。

ここを調査したのが、パピルス船で大西洋横断を試みたことで有名な探検家トール・ヘイエルダールです。彼は「文明は海を渡って伝播したのではないか」という仮説のもと、晩年はこの島に住んで発掘を行いました。敷地内の資料館には彼の船の模型や世界のピラミッドについての展示があり、ピラミッド好きにはたまらない場所になっています。

グアンチェ族とミイラの謎

テネリフェ島でもうひとつ注目したいのが、スペインに征服される以前にこの島に住んでいた先住民グアンチェ族の存在です。彼らは丁寧に加工されたミイラを残しており、保存状態のよいものが見つかっています。その起源はアフリカ系ではないかともいわれますが、まだ研究の途上です。独自の文字のような刻みも見つかっており、ピラミッドとの関係も含めて謎の多い島なのです。エジプトから北アフリカ沿いに西へたどれば陸続きに近い位置関係ですから、何らかの文化的なつながりを想像したくなります。リゾートを楽しみながら古代の謎に触れられる、ちょっと欲張りな旅先としておすすめです。詳しくは動画でご覧ください。

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