今回はエジプト第二の都市アレクサンドリアから、有名な観光スポット「ポンペイの柱」を紹介します。地中海に面したアレクサンドリアは、シーフードやジェラートを楽しみに訪れるのも楽しい街ですが、古代都市の面影を残す遺跡は意外と少なく、ローマ劇場やカタコンベと並んで、この柱が数少ない目玉のひとつになっています。
たった1本、されど27メートル
ポンペイの柱は、高さ約27メートルの花崗岩の一本柱です。じつは私も学生の頃は「柱が1本立っているだけなら、わざわざお金を払って見なくても」と素通りしてしまいました。しかしこれが、行ってみると圧倒されます。石材はおそらく南のアスワンから運ばれた花崗岩。真下に立って見上げると、その大きさと加工の見事さがよく分かります。ここまで美しく残る大型の花崗岩の柱は、エジプト全体でもなかなかありません。
かつては400本の柱が並ぶ神殿だった
この場所には、もともとセラピス神を祀る壮大な神殿(セラペウム)があり、同規模の柱が400本も立ち並んでいたと伝えられています。いま残るのはこの1本だけですが、「これが400本」と想像しながら立つと、当時のアレクサンドリアがいかに世界的な都市だったかが実感できます。敷地の地下には通路が掘られていて、中に入って見学することもできます。多くの観光客は柱だけを見てさっと次へ移動してしまいますが、それはもったいない。スフィンクス像や地下構造まで含めて、ゆっくり歩いてほしい場所です。
アレクサンドリアを訪れたら、海辺の散歩と魚料理のついでに、ぜひこの柱の真下まで行って見上げてみてください。想像力こそが遺跡見学の最高のスパイスです。詳しくは動画でご覧ください。
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