今回は皆さんがあまり行かない国、チュニジアからエル・ジェムの円形闘技場を紹介します。写真を見ると「ローマのコロッセオでは?」と思うかもしれませんが、違います。ローマ帝国は各地の都市にローマ文化を持ち込み、円形闘技場もあちこちに建設しました。その中でもエル・ジェムは屈指の規模と保存状態を誇り、世界遺産にも登録されています。
コロッセオに迫る規模、それ以上の保存状態
エル・ジェムの闘技場は、ローマ帝国の円形闘技場の中でも2番目か3番目に数えられる大きさです。本家ローマのコロッセオよりは小ぶりですが、残り具合でいえばこちらのほうが良いくらいで、観客席から地下室まで構造がよく分かります。アリーナの中央には剣闘士や猛獣が控えた地下空間が口を開けていて、通路や楽屋のような部屋も歩いて回れます。現代のスタジアムとほとんど同じ構造が2000年近く前に完成していたことに、あらためて驚かされます。
闘技場の規模は街の規模
これほどの闘技場が建てられたということは、当時のこの街がそれだけ大きく豊かだったということです。ここで勝ち抜いた剣闘士がローマを目指す、地方予選会場のような役割を想像すると、観客席の歓声が聞こえてくるような気がします。私が訪れた日はあいにくの雨で、アフリカなのに寒く、観光客もほとんどいませんでした。おかげでこの大遺跡をほぼ独り占め。地中海に近いチュニジアは、ローマ遺跡の宝庫でもあります。エジプトの喧騒とはひと味違う北アフリカの旅先として、ぜひ候補に入れてみてください。詳しくは動画でご覧ください。
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