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デンデラのハトホル神殿で天体図を仰ぎ見てみた!

大城 道則

前回の「電球」に続いて、今回もデンデラのハトホル神殿から、もうひとつの目玉である天体図を紹介します。この神殿はプトレマイオス朝からローマ時代にかけて造られた、エジプト史では最も新しい部類の神殿。だからこそ保存状態が抜群で、天井には夜空の女神ヌトが翼を広げ、鮮やかな青がそのまま残っています。着色や修復ではなく、2000年前の色そのままです。

屋上への階段と円形天体図

この神殿の面白いところは、幅の広いゆるやかな階段が屋上まで続いていることです。90度ずつ折れながら登っていくと、屋根の上に小さな祠があり、その天井にあの有名な円形天体図が刻まれています。神々が空を支え、その中に星座たちが円形に配置される構図は、現代の黄道十二宮の発想とよく似ています。ただし、いま現地で見られるものはレプリカです。本物はどこにあるかというと、カイロではなく、フランスのルーブル美術館。19世紀に剥がして持ち去られたのです。文化財はもとの場所にあってこそ、というのが私の考えですが、皆さんはルーブルで本物を見られます。私は2回行って2回とも展示室が閉まっていました。縁がないようです。

なぜハトホル神殿に星空なのか

大事なのは「なぜここに天体図があるのか」を考えることです。答えはハトホルが天空と結びつく女神だから。ハトホルは牛の姿でも表され、天からミルクを注いで大地を豊かにする神と考えられていました。星をちりばめた姿で描かれることもあります。天体図は、この女神の性格を目に見える形にしたものなのです。古代エジプトでは、一見関係のない要素が神話の中で見事につながっていきます。その糸をたどるのが、この学問の醍醐味です。詳しくは動画でご覧ください。

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