← News & Columns お知らせ

ミュオグラフィアート「ハンガリー国騎士十字功労勲章」授与式に出席しました

大城 道則

駐日ハンガリー大使館で行われた「ハンガリー国騎士十字功労勲章」の授与式に出席してきました。受章されたのは、ミュオグラフィアートプロジェクトを長年牽引してこられた先生。ハンガリーと日本の科学分野での関係強化、特にミュオグラフィ研究を一般に広める活動での功績が称えられての受章です。私は僭越ながら乾杯の挨拶を務めさせていただきました。

ミュオグラフィとハンガリーのつながり

ミュオグラフィとは、宇宙から降り注ぐ素粒子ミュオンを使って、火山やピラミッドなど巨大な構造物の内部を「透視」する技術です。受章された先生とハンガリーとの縁は約10年前、東京大学の田中宏幸先生との出会いからミュオグラフィの広報活動に関わられたことに始まるそうです。

技術面で重要な役割を果たしたのが、ハンガリーのウィグナー物理学研究所です。従来はフィルムで宇宙線の軌跡を捉えていたところ、髪の毛ほどのワイヤーに高電圧をかけて検知する方式を世界で初めて実用化したのが同研究所でした。この装置と東京大学の解析技術を組み合わせ、大阪・高槻の今城塚古墳の内部調査が行われ、つい先日その成果が論文として公開されたとのことです。

アートと科学をつなぐ10年

2017年に大阪で立ち上げられたミュオグラフィアートプロジェクトは、その後ハンガリー大使館の文化センターでの展示、日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念事業、JSTのサイエンスアゴラでの3年連続の展示、そして2025年の大阪・関西万博でのシンポジウムへと広がっていきました。科学の成果をアートを通じて社会に届けるという地道な活動が、国家からの勲章というかたちで認められたことに、同じく研究の社会発信に取り組む者として大きな刺激を受けました。

乾杯のご挨拶

私が受章者の先生と知り合ったのも、やはりミュオグラフィの研究会でした。ピラミッド調査という共通の関心を通じて、関西のご出身らしい温かさで初対面から親しく接してくださったことをよく覚えています。式では心からのお祝いを申し上げ、ハンガリーワインで乾杯——「エゲーシェーゲドレ!(乾杯)」。おめでとうございます。

YouTubeで元の動画を見るチャンネル登録はこちら

Stay Connected

発掘の最新報告やコラム更新は、メールマガジンでお届けしています。

メルマガに登録する