2026年度が始まりました。1年間の在外研究期間を終えて授業に復帰し、久しぶりに学生たちと直に触れ合う日々です。新しい学生の顔と名前を覚えるところからのスタートで、予想外の疲労感もありますが、やはり教室はよいものです。今回は近況とあわせて、新刊2冊のご案内です。
『図説 古代文字入門』が改訂版で復活
1冊目は、完売していた『図説 古代文字入門』(河出書房新社・ふくろうの本シリーズ)の改訂版です。表紙も新しくなりました。ヒエログリフはもちろん、フェニキア文字、マヤ文字、中国の甲骨文字、さらには未解読文字まで、世界の古代文字をまとめて見渡せる一冊で、それぞれの章はその分野の専門家に執筆をお願いしています。調べものの最初の一歩に使いやすい本ですので、この機会にぜひ手に取ってみてください。
数年がかりの大仕事 — アフリカ・中東の民族百科事典
2冊目は、アフリカ・中東の民族を網羅した大部の百科事典の翻訳です。私が全体を統括し、教え子たちと言語学がご専門の先生の協力を得て、長い時間をかけて完成させました。
これが本当に骨の折れる仕事でした。生まれて初めて聞くような民族名が次々と登場し、日本語の定訳がどこを探しても見つからない。昔の民族学のフィールドワーク報告にちらりと登場する名前を手がかりに、ひとつの民族名の表記を決めるのに何週間もかかることさえありました。それでも、日本語でこの分野をここまで広く見渡せる事典は他にないはずです。学部生のレポートから研究者の調べものまで、基礎資料として役立ててもらえたら嬉しく思います。お値段は事典らしく1万7千円ほどですので、まずは図書館でご覧ください。
夏に向けて
このほか、夏休みには小学生向けの講演会も予定しています。昨年出した子ども向けのエジプトの謎図鑑の影響か、最近は子ども向けの講演のご依頼が増えてきました。未来のエジプト好きを育てるのも大切な仕事です。テレビ出演も再開しつつあり、現在も2冊の本を執筆中。また出来上がりましたらこの場でお知らせします。